2021年度より日本の持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)と台湾の中華民国環境教育学会(CSEE)との交流活動は継続して行われて来た。2024年は、5月29日から6月4日にかけてCSEEから「縣市環境教育人員(環教大使)国際交流学習」と称し、27名の教員等が来日した。ESD-Jは、彼らの訪日が充実したものとなるよう支援を行った。
地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
午後2時30分より5時過ぎまで、国連大学ロビーの見学の後、環境パートナーシップ会議(EPC)の会議室でGEOC及びESD活動支援センターの説明が行われた。
冒頭、日本側関係者の紹介が行われた。ESD活動支援センター全国センターからは阿部 治センター長及び加藤 超大事務局長が、EPCから尾山 優子副代表兼事務局長、江口 健介氏並びに、関東地方ESD活動支援センター(関東センター)を担当する島田 幸子氏、伊藤 博隆氏、松沼 彩子氏が、九州地方ESD活動支援センターから澤 克彦氏が、さらに高崎商科大学の萩原 豪氏、通訳の本間 典子氏が参加した。
尾山 優子EPC副代表兼事務局長の挨拶に続き、GEOCの説明がEPC江口 健介氏により行われた。引き続きESD活動支援センター・全国センターの阿部 治センター長によるESD推進ネットワーク設立の経緯の説明、関東センターの伊藤 博隆氏による関東センターの活動に関する説明があり、その後、活発な質疑が行われた。
GEOCの活動に関しては、国連大学とのパートナーシップの下で進められていること、8地方の環境パートナーシップオフィス(EPO)の取組の成果を取りまとめ、横展開等を推進するネットワークの結節点として機能しており、国連大学と環境省、環境NPOの三者による協働事業として運営されている点が強調された。
ESD活動支援センターの活動に関しては、阿部 治センター長が、市民社会からの提言を受けて文部科学省及び環境省が2016年から順次全国センター、地方センター、地域ESD活動推進拠点(地域ESD拠点)を整備していったこと等を説明した。その後、関東センターの伊藤 博隆氏より、ESD推進ネットワークの仕組みと現状に関する説明、関東センターによる取組等について説明が行われた。学校への取組に関しては、地域ESD拠点であるエコギャラリー新宿による「まちの先生見本市」、地球温暖化防止活動推進センターとの連携による川崎市の気候変動教育、ESD for 2030 学び合いプロジェクト等の具体例が紹介された。また、関東センターの島田 幸子氏から、地方EPOと地方センターは、各地方とも同一団体が受託するプロジェクトであり、活動内容に応じて使い分けている旨の補足説明が行われたほか、九州センターの澤 克彦氏からは台湾との活発な交流に関する期待が示された。
質疑は、全国センターと地方センターとの関係、各種支援団体と学校との連携等を中心に、予定時間の午後5時を大幅に超えるまで、大変活発に行われた。
台湾環教大使訪日の全日程の詳しい報告はPDF(報告書)をご参照ください。