活動内容

国際連携

台湾環教大使 訪日ミッション 2024年5月30日(午前)

2021年度より日本の持続可能な開発のための教育推進会議(ESD-J)と台湾の中華民国環境教育学会(CSEE)との交流活動は継続して行われて来た。2024年は、5月29日から6月4日にかけてCSEEから「縣市環境教育人員(環教大使)国際交流学習」と称し、27名の教員等が来日した。ESD-Jは、彼らの訪日が充実したものとなるよう支援を行った。

多摩市連光寺小学校

5月29日は2009年より全小中学校がユネスコスクールに加盟し、各校が独自のESDを推進してきた実績のある東京都多摩市を訪問した。

多摩市連光寺小学校の発表

多摩市連光寺小学校の発表

昼食は学校給食

昼食は学校給食

地域と一緒に実施する田んぼの授業

地域と一緒に実施する田んぼの授業

午前8時30分に都内のホテルを出発し9時30分頃に訪問団は多摩市立連光寺小学校に到着した。学校の入り口には、「熱烈歓迎」という生徒による飾りつけが用意されていた。上履きに履き替えるという文化が無いため、みな下駄箱を大変興味深く観察し写真を撮っていた。
同校の校庭で学校長から学校の周辺環境に関して説明を受けた。同校の教育活動は多摩丘陵の豊かな自然の中で行われていること、校庭ではヤギを飼育し、子どもの情操を養っていること等の説明があった。その後、全員が校庭から近隣の水田に移動して、5年生の稲作体験を参観した。地元の農家とボランティア団体の協力により、場所の管理がなされ、子どもたちのために作付けの準備が整えられていた。訪問団員は、自国の小学校と比較しながら、ESD-J関係者や小学校関係者に質問したり意見交換をしたりしていた。台湾でも、類似の活動は実施されているとのことで、子どもによる直接体験の重要性や農業体験の価値が共有されたものと思われる。
10時20分頃に、控室(家庭科室)に移動して、連光寺小学校の概要と当日のスケジュールについて簡単な説明を受けた。その後、教室に移動し、全学年の授業参観を行った。各学年・学級で公開する授業内容を明記した中国語訳の資料が配布され、訪問団員が自由に関心のある教室に移動して生活科と総合的な学習の時間の授業を中心に参観した。その授業は、子どもが発表する授業、グループで話し合う授業、教員がリードする授業等の形態は様々であったが、訪問団員は時折子どもに話しかけながら、リラックスした雰囲気で参観されていた。他にも、廊下の掲示物や展示物に関心を持たれた方もいた。休憩時間に廊下ですれ違う生徒たちの中には興味深げに質問をしたり、歓迎の意を表したりする者もいた。授業参観終了後の12時頃に、控え室に集合して昼食の準備に取り掛かった。昼食には、多摩市の学校給食が提供された。最初に同校の職員から給食に関する説明があった後、全員が食べながら歓談した。その際にも、給食費、食材、運搬方法等にも話題が及び、自国の昼食と比べながら食事をしていたようである。
学校長の関口 寿也氏から『連光寺小学校とESD』との題で、同校のESDについて30分ほど講演をいただいた。そこでは、学習指導要領とSDGsとの関連性、教科と領域の関連指導に基づく教育課程編成を示したESDカレンダーの紹介、教育資源を活用した授業等の観点から、同校のESDの特徴が説明された。終了後は、訪問団の方々から次々に質問があって、予定時間を超えての非常に活発な議論となった。訪問団員に小学校の校長が多かったせいか、学校経営の観点からの質問が多かった。
13時過ぎには視察を終了し、玄関先で記念写真を撮って、次の訪問先に向かった。


報告書(PDF)

報告書(PDF)

台湾環教大使訪日の全日程の詳しい報告はPDF(報告書)をご参照ください。

 

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